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コラム

相続

2021.02.12

俺の家の話

 

現在、長瀬智也さんが主演で『俺の家の話』というドラマが放送されています(岡崎市ではCBCで金曜日22時~)。

 

『能楽』の宗家を舞台に、相続や介護といった重たいテーマではありますが、コメディ要素もありとても面白いです(*^^)v

 

この相続や介護の問題は誰一人として他人事ではなく、どのご家庭にも起こること。

 

当然、私の家にも。そして、あなたの家にも・・・。

 

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相続事例①

 

数年前に母が他界。父も80歳を境に不調を訴えることが多くなり、ディサービスを利用するようになった。

 

そろそろ遺産をどうわけようかと兄弟で話し合おうとした矢先、ディサービスで献身的なお世話をしてくれていた介護ヘルパー(40歳)と結婚すると言い出した。

 

父には現金、不動産、有価証券を合わせて総額5000万円ほどの財産がある。

 

兄弟2人で半分の2500万円ずつという算段をしていたが、介護ヘルパーの彼女が配偶者になったら2500万円分は彼女へ、残った2500万円分を兄弟2人で分けることになると一人あたり1250万円。これだとちょっと予定が狂ってしまう・・・。

 

兄『彼女は親父の遺産目当ての後妻業なのだ!親父は騙されている!』

 

私『親父、目を覚ましてくれ!』

 

父『・・・・・・・・・』

 

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相続事例②

 

数年前に母が他界。父も70歳を超え、自身の終活について考え始めたようだ。

 

ある日、私と兄は父に呼び出された。実は父には前妻がおり、前妻との間にも2人の子どもがいると告げられた。

 

父には現金、不動産、有価証券合わせて総額5000万円ほどの財産がある。

 

兄弟2人で半分の2500万円ずつという算段をしていたが、前妻との間の子(2人)にも平等に残しておきたいという。

 

このままだと私の取り分は1250万円になってしまう。どうしたものか。。。

 

兄『子供の大学費用でお金がかかる時期なんだ!何年も会っていない奴に渡すのは納得がいかない!』

 

私『アパートでは手狭になってきたからそろそろ戸建てが欲しいんだ。なんとか考え直してくれ・・・。』

 

父『・・・・・・・・・』

 

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相続事例③

 

数年前に母が他界。父も75歳を超え、自身の終活について考え始めたようだ。

 

ある日、私と兄は父に呼び出された。そこで、父は日頃の世話をしてくれている兄の嫁にも財産を渡したいと言い出した。

 

父には現金、不動産、有価証券合わせて総額5000万円ほどの財産がある。

 

兄弟二人で半分の2500万円ずつという算段をしていたが、兄の嫁を養子縁組するつもりらしく、3等分すると一人当たり1666万円になる。

 

私は一人で1666万円だが、兄夫婦としてみると3333万円になる。不公平ではないのか?

 

私『兄夫婦だけそんなに貰うのは到底納得できない!』

 

兄『お前、親父の世話何もしてないじゃないか!』

 

父『・・・・・・・・・』

 

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今回の事例は『子からの目線』でコラムを書きましたが、立場が違えばそれぞれ見えてくるものは違うもの。

 

①の事例では、父は介護状態になったら厄介払いのように施設に入れられた。老い先短い人生、好きに生きる!という気持ちだったのかもしれません。

 

②の事例では、父は若いころ苦労を掛けさせてしまった実の子に対してのお詫びと元妻への労いの意味合いがあったのかもしれません。

 

③の事例では、父は献身的なお世話をしてくれていた兄の嫁に対して労いの意味合いがあったのかもしれません。

 

相続の相談には『親からの相談』と『子からの相談』があります。これは圧倒的に『親からの相談』の方がスムーズに事が運びます。

 

『子からの相談』では『親が相続の話を真剣に考えてくれない』とお悩みの方も多いのですが、その実、『親は真剣に考えているが、子が自分の思い通りにならないから、もがいている』というケースも少なくありません。

 

そもそも、父が築いた財産を父がどうしようと勝手なのです(遺言で可能)。遺言がなければ遺族で分割協議。もめたら法定相続分で分割する。

 

このあたりの認識をはき違えるともめやすい傾向になります。 

 

         永井教盟

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