コラム
投資に関して
2021.11.19
インカムゲインとキャピタルゲイン
今回は覚えておきたい投資の基本的な考え方をテーマにお話をしていきます。
インカムゲイン、キャピタルゲインはともに資産運用で得られるリターン(利益)の事です。
簡単に言うと『インカムゲイン』は配当金や不動産の家賃収入など継続的に受け取ることが出来る収益を指します。
『キャピタルゲイン』は株式や不動産など保有していた資産を売却することによって得られる売却益を指します。
人によって好きな利益の取り方がありますが、その特徴を捉えておくと効果的な資産運用を行うことが出来ます。
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インカムゲインの注意点
日本人は割と『インカムゲイン』が好きな方が多いと言われています。『高配当!(*^^)v』ってとても魅力的な響きですよね。
継続して安定的な収益が見込めるとしたら非常に魅力的なのですが、その実、数年経過した後のキャピタルゲイン(売却益)が数年間の配当利回りでも追いつかないくらい低下していたとしたらいかがでしょうか?
実質、その投資はマイナスになってしまいます。
①安定的なインカムゲインを得ようとして建てた賃貸マンションが、管理費や修繕費等でほとんど手元に残らず、10年経過したら入居者も減ってきて家賃も下げざるを得なくなり、収益計算してみたら赤字。売却しようとしたら二束三文にしかならない。。。
⇒儲かったのは不動産投資を仲介した業者だけだった。建築して儲け、管理して儲け、修繕して儲け、買取して儲け。。。こんな業者ばかりではありませんが収益計算は厳しめに行うことが肝要です。
②高配当銘柄と聞いて投資した株式銘柄だったが配当以上に株価が下落してしまった。。。
⇒高配当は『株価が下落しているから』高配当になっているケースがあります。最低限、株価チャートを見て右肩下がりになっていないかどうかはチェックしておいた方が良いです。株価が下落しているのには何かしらの原因があることが多いです。
⇒また、高配当はある程度成熟した企業が行うことが多く、若い企業やどんどん伸びているグロース(成長)企業には配当が無い、もしくは少ないところも多いです。資金を配当に出すのではなく成長するための設備投資に回しており更なる株価の伸びも期待できます。一概には言えませんが、あまりに高配当過ぎる企業は株価の伸びが期待できないことがあります。
③毎月分配型の投資信託が高利回りだったので投資した。数年経過して基準価格が冴えない。。。配当を合算すると、やっとこさプラスになるくらい。。。
⇒毎月分配型の投資信託を選ぶときに『特別分配金』を選択していた場合、もともと投資している元本からも取り崩しされています。なんとなく毎月もらえる金額が多くていいな!で選んでしまうと自らのタコあしを食っていることになっているケースがありますので注意が必要です。
⇒また、投資で一番効果を得ることができるのは『複利効果』なのです。増えた利益を再投資に回すことで、更に資産が膨れ上がっていくのです。毎月分配型は一番おいしい『複利効果』を得ることが出来なくなってしまうのでその点も考慮が必要です。
④月利10%の高配当利回りと聞いて投資したがどうやら詐欺だったようだ。。。
⇒大昔から定番の詐欺手法で商材は多岐にわたります。あまりに高すぎる高配当は詐欺かも(ーー;)というアンテナを張っておいてください。
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インカムゲイン、キャピタルゲインの使いどころ
株式投資(投資信託含む)においての話になりますが、若いうちはキャピタルゲインを重視して複利効果を得ながら資産を形成していき、人生の晩年に差し掛かったら貯まった資産からインカムゲインを受取るような投資戦略に移行することが良いかと思われます。
老後生活資金2000万円問題を考えたとき、30歳から30年間、毎月積立投資3万円(原資1080万円)を年5%で運用すると2400万円になります。
老後は貯まった2400万円で年3%のインカムゲイン(72万円)が得られると、年金に加えて毎月6万円取り崩しても資産は減りません。
※上記は別途税金がかかりますのでご注意ください。
自分が働けなくなったら自分が貯めてきたお金に働いてもらう、こんなイメージです。
このような状況が作れたとしたら、あなたはどんな老後生活を送ることができるでしょうか?
永井教盟
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