コラム
家計に関して
2022.12.09
2022年 冬のボーナス 平均受給額
民間の調査機関である『一般財団法人 労務行政研究所』が東証プライム上場企業を対象に調査したデータがこちらです。
〇全産業184社(平均年齢38.8歳)
・受給平均額:78万6945円。
・対前年金額:6万1656円増。
・対前年同期比:8.5%増。
〇うち製造業142社(平均年齢38.9歳)
・受給平均額:81万3465円。
・対前年金額:7万6130円増。
・対前年同期比:10.3%増。
〇うち非製造業42社(平均年齢38.7歳)
・受給平均額:69万7283円。
・対前年金額:1万2721円増。
・対前年同期比:1.9%増。
対前年同期比を比べてみると製造業と非製造業で大きく開きがあるようです。
一概には言えませんが、製造業が輸出で円安の恩恵を受けている反面、非製造業(運輸、金融、建設、飲食業)は円安でのコスト増に苦しんでいるのが透けて見えます。
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このようにボーナスは上がっているようですが、皆様も体感しているように物価も上がってきております。
年収300万円から400万円の世帯では年間7万円~9万円の負担増が見込まれており、これは消費税率3%増に相当するものになります。
『物価上昇に伴い賃金も上がっていく』というのも重要なのですが、それと同時に『今ある資産も物価上昇に耐えられるよう増やしておく』のも非常に重要な観点なのです。
こちらは当コラムで何度もお伝えしているのでリピーターの方々にはご理解いただいていることかと思います(^_^)v
※念のため過去コラムを再掲いたします。
⇒https://toukai-fp.com/column_dt.php?id=995
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『r>g』
経済学者である『トマ・ピケティ氏』は『21世紀の資本』で『資本主義の富の不均衡は放置しておいても解決できずに格差は広がる。格差の解消のために、なんらかの干渉を必要とする』と主張しました。
その根拠となったのが、『r>g』という不等式です。
『r』は資本収益率を示し、『g』は経済成長率を示します。
同書では、18世紀まで遡ってデータを分析した結果、『r』の資本収益率が年に5%程度であるにもかかわらず、『g』」は1~2%程度しかなかったと指摘しています
そのため、『r>g』という不等式が成り立ちます。
この不等式が意味することは、資産 (資本) によって得られる富、つまり資産運用により得られる富は、労働によって得られる富よりも成長が早いということなのです。
この『r』をいかにして築いていくのか、という事が老後の生活資金に大きく影響を与え、ひいては老後に労働収入を必要とするのか否かを大きく左右するものになるでしょう。
永井教盟
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